見えないキカイvol,3 「多元展望」
ふと眼を開いて立ち止まる。新しいはずなのに、昔、どこかで見たことがあるような気がする。
忘れていた思い出か、あるいは夢が見せた未来か。なぜか懐かしく思える瞬間。
「彼」は、過去、現在、未来を見据え、「在り得た」可能性を時折、人に知らせる。
運命めいたものだったり、他愛もないものだったり、まちまちであるのは、
「彼」自身の「気まぐれ」によるものであるかもしれない。
今日も今日とて、彼は明確な意図なしに、人に「既視感」をもたらす。
まばゆく光る輪を回しながら、浮遊し続ける。
最期までご覧くださり、ありがとうございました。