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見えないキカイ Vol,0 「少女と魅せる者」
story
いつからか、当たり前ののように「網目」が見えていた。
空間に張り巡らされた「網目」は、法則を表していて、
引っかかった人に作用するのだと、傍らの者は教えてくれた。
頭上に光を注ぐモノ、
足元でしるべを落とすモノ、
空に浮かぶ巨大なモノ、
燃え盛るモノ、
流れを生むモノ、
罪を思い出させるモノ、
彼らはいつも人のそばにいて、それでいて、人に関心はないようだった。
機械のように自分の役割を果たすだけ。
知っても私は何も求めなかった。
これからも、たぶん見続けていくのだろう。
ただ、少しワガママを言えば、
いつか彼らのいなくなった場所を探してみたいと思う。
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